店舗用スピーカーの選び方|タイプ別の仕様やオススメのモデル

店内BGMやアナウンスを流すための店舗用スピーカー。

いざ導入となると、種類が多すぎて一体何を基準に選べばいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか?

今回は店舗導入という用途に絞って、スピーカーについて見ていきたいと思います。

店舗には業務用スピーカーがおすすめ!

店舗用に音響設備を導入する場合、業務用機材を揃えるのがおすすめです。

業務用スピーカーは家庭用オーディオとは異なります。

家庭用コンポ等は比較的狭い空間で鳴らすことを想定した設計になっています。それに対し、業務用スピーカーは空間の広さに応じて設置場所を変えたり、スピーカーの台数を増やすことができたりと、カスタム性に優れています。

その代わり、スピーカーを設置すれば音が出せるというわけではなく、他の音響機器と組み合わせて、本格的な音響システムを構築する必要があります。

店舗用音響システムに必要な機材

では実際にどんな機材を揃えればいいのか、リストアップしていきます。

スピーカー

店舗用だけでもたくさんの種類があるスピーカー。

音質、サイズ、周波数特性、デザイン、etc…色々な基準で選ばなくてはいけません。

導入するにあたって、どのような施設で、何の目的で使うかを明確にしておくと良いでしょう。

スピーカースタンド

スピーカーのタイプによっては、スタンドが必要になります。

アンプ

何となく言葉は聞いたことがあるけど、実際に何をする機械なのか分からない…。

或いはアンプってスピーカーじゃないの?という方もいらっしゃるかもしれません。

それは何故か?

家庭用オーディオにはアンプが内蔵されており、目にすることがないからです。

アンプの役割は、「音を増幅させること」です。

通常CDプレーヤー等から再生される音は非常に小さく、スピーカーから大きい音で鳴らすには音量不足なので、アンプを通して増幅させ、スピーカーから出力しているのです。

ミキサー

ミキサーは複数の異なる音声ソースの音量バランスを整えるための機材です。

例えば、CDプレーヤーとマイクを接続しておけば、BGMと店内アナウンスを切り替えたり、店内アナウンスの後ろで小さくBGMを流したりといった操作が可能になります。

また、入力された音をより聞きやすい音に調節することもできます。

例えば、おしゃれなカフェの中で重低音が常に鳴り響いていたら、お客さんはどう思うでしょうか?

恐らく耳障りに感じ、居心地の良くない店だと思われてしまうでしょう。

そこで、ミキサーについている「EQ(イコライザー)」という機構を使って、不要な帯域をカットしたり、より重要な帯域をブーストしたりして、聞きやすい音にします。

イコライザーの調整は環境やシチュエーションによって変化します。

音声ソース

実際に流したい音声のことを指します。

CDプレーヤー、マイク等が挙げられ、最近ではパソコンが使われることも多々あります。

ケーブル各種

オーディオケーブル

スピーカーケーブル

スピーカーケーブルはアンプとスピーカーを繋ぐのに使用します。

数十W~数百Wという大きな電力が通るため、通常のオーディオケーブルよりも太い導線が通っています。

音の劣化や故障の原因になるので、アンプとスピーカーの接続には通常のオーディオケーブルを使わないよう注意しましょう。

店舗用(業務用)スピーカーの種類

パッシブスピーカーとパワードスピーカー

スピーカーを分類する枠組みとして最も大きい分類のひとつが、「パッシブ」か「アクティブ」かという点です。

両者の違いは以下の通りです。

パッシブ=別途アンプが必要

アクティブ=アンプが内蔵されている

それぞれメリット・デメリットがありますが、店舗用として選ぶ場合は、省スペースで接続もシンプルなアクティブスピーカーがおすすめです。

コラムスピーカー

スピーカー、アンプ、ミキサーが一体となったアクティブスピーカーの一種です。

コラム(column)とは「柱状」を意味し、画像の様に細長く伸びたパーツの先端から高音、土台の部分からは低音が出るようになっています。

Bluetooth接続対応や、充電池内蔵のモデルもあり、とにかく簡単にセッティングできるところが魅力です。

小さめのカフェやレストラン、イベントを実施する飲食店等に適しています。

シーリングスピーカー

天井に埋め込む薄型タイプのスピーカーです。

一番の特徴は独特なデザインです。

スピーカーの音が出る面と天井がフラットになるため、景観に溶け込み、スペースもとりません。

スピーカーの音が進む範囲(指向性)が広いので、音が空間に降り注ぐように聞こえます。

ただし、天井裏にスペースが必要であったり、施工が大変だったりと制約が多いので、導入を検討する際は必ず確認しましょう。

小型のモデルが多く、1台の出力はそこまで大きくないので、複数台を繋いで使用します。

サーフェスマウントスピーカー

天井や壁に取り付けるタイプのスピーカーです。

音を届けたい方向に応じて、設置位置や角度を調整することができます。

大きなメインスピーカーのサブスピーカーとして使用したり、音域ごとにスピーカーを分けたりと様々な使い方ができます。

おすすめの店舗用スピーカー

JBL EON ONE MK2

イヤホンやポータブルスピーカー等で有名なJBLから発売されているコラムスピーカーです。

  • 5chミキサー
  • bluetooth
  • 6時間のバッテリー駆動
  • リバーブ、ディレイ、コーラスなどのオーディオエフェクト

これらすべてが一体となったまさにオールインワンのスピーカーです。

YAMAHA VXS8/ VXS8W

https://jp.yamaha.com/products/proaudio/speakers/vxs/features.html#product-tabs

店舗用~大規模イベント用まで様々なスピーカーシステムを提案しているYAMAHAのサーフェスマウントスピーカーです。

低音域から高音域まで均一なチューニングとなっているため、まさに店舗用にふさわしいモデルと言えます。

防水防塵で屋外での使用可、2色展開、さらに筐体は塗装可能で、色々な環境に対応できるモデルです。

PORTABLE PA SYSTEM STAGEPAS 600BT/400BT

https://jp.yamaha.com/products/proaudio/pa_systems/stagepas_400bt_600bt/specs.html#product-tabs

YAMAHAのSTAGEPASは、パッシブスピーカー2台とパワードミキサー(アンプ内蔵のミキサー)のセットです。

高品質なスピーカー2発で、楽器の入力にも対応しています。

店舗用の音響としてはもちろん、イベントや会議等にも使えるオールラウンダーです。

パワードミキサーはスピーカーの背面に収納できるようになっており、持ち運びも簡単です。

本来スピーカー、アンプ、ミキサーというバラバラの機材がコンパクトにまとめられた商品です。

まとめ

今回は店舗向け業務用スピーカーについて解説しました。

今回紹介したスピーカーはほんの一部ですし、ミキサー、アンプにもそれぞれたくさんの種類があります。その中から用途に合うものを適切にピックアップするには知識が必要です。

AZAのシステム販売サービスでは、ヒアリングと現場の下見を入念に行い、最適な音響システムをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。