映像設備工事の流れと費用感を解説
目次
コロナ禍から大幅に進化を遂げてきた映像設備。
Web会議やAIの発達によって、活動の幅が増えてきています。
企業やプライベートでも設備を導入したいと考えている方も多いのではないでしょうか?
そこで気になるのが映像設備とはどのように工事が進んでいくのか、費用はどの程度かかるのかということです。
今回は、映像設備工事の工事の流れとかかる費用を解説していきますので参考にしてください。
映像設備工事とは何か
映像設備は時代の流れとともに年々、めざましい技術進歩を遂げています。
して、映像設備は映画館やアミューズメントパーク、オフィスや店舗、道中のビルにある大型ビジョンなど今では多くの場所で確認できるようになりました。
映像の録画や再生、編集などができる映像設備は、さまざまな機器構成によって運用されます。映像設備で使用される機器は以下の通りです。
ディスプレイ
ディスプレイは映像を映し出す重要な役割をもった映像設備です。
ディスプレイとは、テレビ、モニター、スクリーンなど映像を投影できるもの全般を指します。
一番馴染みのあるテレビは複数の映像入力に加え、テレビチューナーを内蔵した映像機器です。
対してモニターはテレビチューナーはありませんが、入力した映像を長時間表示し続けられるように設計されています。
スクリーンはプロジェクターで映像を投影するための白い幕のことをいいます。
サイネージ
サイネージとは「看板」を意味する言葉で、デジタル技術や通信設備を利用して広告や情報をディスプレイに映し出しすシステムを指します。いつ・どこに・何を投影するかを制御することができます。都心部のビルや大型看板に映し出される映像は、デジタルサイネージが利用されています。
サイネージに利用される機器としては主に前述のモニターやLEDビジョンが挙げられます。
プロジェクター
プロジェクターはディスプレイ装置に加えられ、和名は投影機と呼ばれプロジェクターから投影される映像は主に、大型スクリーンなどに映し出されます。明るさや広角度等に各種差があります。サイズ感も手のひらサイズの小型のものもあれば両手でないと持てない大型のもの、天井に着けて常時リモコンで操作するものなど様々です。
ビデオカメラ
ビデオカメラは動画を撮影するための機器です。
動画として映像を保存したり、映像をリアルタイムでPCに送りライブ配信に乗せたりすることができます。民生用のハンディカムからプロ仕様の大型カメラまで様々なラインナップがあります。
近年のスマートフォンの技術力向上によって、スマートフォンに搭載されているカメラを使う方も増えてきています。
スイッチャー
スイッチャーは複数の映像素材を集め、進行や演出に合わせて切り替えることができる映像機器です。
モデルによっては、音声素材も一緒に扱えるもの、USBでPCに接続してWEB配信できるもの、*¹ピクチャーinピクチャー等の画作りができるものまであります。
*¹ 画像や映像の中にさらに別の画像や映像を合成する手法
以上が基本的な映像設備に使用される機器です。
このほかにも、スイッチャーやグリーンバッグ等、用途によって様々な種類の機器があります。これらにはさらに相性の部分もあるので、ただ繋げるだけだとノイズが発生してしまったり、電力の無駄遣いをしてしまったりしてしまいます。、各機器の特徴を自分で理解する、または理解しているプロに任せたほうが安定した環境を作れるでしょう。
発注側の映像設備工事の流れ
発注側として映像設備を導入するにあたり、映像設備工事はどのような流れで進んでいくのか解説していきます。
使用目的を明確にする
最初に使用目的を明確にします。
映像設備を使う用途は例えば以下のような場合、それぞれ目的は異なってくるでしょう。
- 離れた相手との1to1でWeb会議
- セミナーの模様を撮影しライブ配信
- 100名を会場に招いて行うセミナーや説明会
- イベントで利用する複数台の案内ディスプレイ
以上のように、配信なのか実際その場にいるユーザに向けてなのかでも必要となる機器は大きく変化してきます。
どういうことを実現したいのか目的を明確化することで適切な機材のピックアップができます。
予算を決める
使用目的が決定したら、予算を決めていきましょう。
主に機材費と工事費に二分されます。
機材であれば、サイズやグレードで大きな価格差があります。
そして素人では分かりにくいのは、工事費用です。
工事費用については、工事業者との綿密な打ち合わせを何回も行い、ネットや知人に聞くなど情報を集め価格に正当さがあるのか調べておきましょう。
基本的にかかわる人数と工事内容が大きく費用に関わってきます。
工事業者の選択
予算が決定したら映像設備工事業者の選択をしましょう。
工事業者選択は非常に重要で、多様なな現場経験と機材知識を持っているかどうかがポイントになります。
素人発想で内装工事と一緒くたにしてしまいがちですが、内装工事と映像設備工事は必要となる専門知識が大きく違うため、同じ業者が行う事はあまりありません。映像設備工事は映像設備工事業者を探す必要があります。
現調を依頼する
工事業者が決まったら、まず現調を依頼するのがおすすめです。
映像工事業者は、部屋の広さや構造、確保できるスペース、電気系統などを必ず確認します。現場を訪れ実際にそれらをプロの目線でしっかりと確認することで、精度の高いシステムプランニングができ、妥当性のある見積り提示を受けることができます。
依頼内容の確定と施工スケジュール
現調を経て見積りに同意できたら、機材納入と施工に移ります。
映像機材は大きくて重いものも多く、車両での搬入が珍しくありません。台車やEVも使いますので、事前にしっかり確認しスケジュールを組みましょう。
取扱説明を受ける
工事が完成したら各機材の取扱説明を受けましょう。
取扱説明は、実際に工事をしてくれた業者の責任者にしてもらうのことをお勧めします。工事をしてくれた方は、施主の要望に答えて調整をしているので施主がどのようなことを望んでいるのかをくみ取って説明してくれます。工事後のメンテナンスについても説明されるのが一般的です。
映像システムはプロに任せたほうがいいのか?
先々のことも考えると映像システムを導入する場合には、プロに任せることをお勧めしたいです。なぜならば、スタート時の不具合が極力少なくできる点やその後の不具合時のカバーもある点等が挙げられます。
その他どんなメリットがあるのか。ここでは、プロに任せるべきなのか?ここでは、プロに任せるメリットとデメリットを紹介していきます。
任せるメリット
映像設備工事をプロに任せるメリットは、プロはさまざまな現場経験で培った知識が豊富にあるということです。そのため、打ち合わせの段階で施主の要望に合わせた設計やプランニング、メーカー選びができ、完成までを一連でお任せすることができます。
その他に、考えられるメリットはプロに依頼することで高品質な施工とシステムを構築できることによる安心感です。素人とプロとでは技術力・知識力に大きな差がでてきます。
例えば、機器を取り付ける施工法でとくに大規模なスクリーンやプロジェクター、モニターなどの設置などが挙げられます。
大規模な機器は、建物の構造などを理解していないと機器の落下などを引き起こし、大事故にも繋がってしまう可能性があります。
長期的に安全に設備を使用するためにプロに依頼しましょう。
また機材のその後の不具合や何か困ったことが発生したときにサポートしてくれるのは大きなメリットと言えるでしょう。
任せるデメリット
プロへの依頼のデメリットとして考えられるものは、コストがかかるということです。
高品質な施工やシステム構築、メンテナンスには、費用が予想以上にかかる可能性があります。もちろん長期間使用していれば、機器の劣化は進みます。こういった機材へのメンテナンス費用は馬鹿になりません。
結局どんな目的の利用なのかを把握して、プロを使うのか自分で設置するのかを選択していけば良いと思います。
シチュエーション別映像設備工事の相場
会議室のプロジェクター
大会議場で使用されるプロジェクターは、スクリーンサイズやプロジェクターのスペック(特に明るさ)で価格に大きく違いがでます。
プロジェクターと工事費用は、小規模で簡易的な工事になると20万円~50万円、大規模なものになると100万円~500万円が相場です。もちろん機材の設置数、スタッフの人数により変化します。
店内サイネージ
店内のサイネージに必要なものは以下の通りです。
- ディスプレイ費用
- 管理システム費用
- 配線や設置工事費用
以上の費用が考えられます。
ディスプレイの大きさやや管理システムによって費用に違いがありますが10万円空~300万円くらいです。
配線工事は、建物の規模にもよりますが8万円~30万円ほどで配線のやり方によって価格帯に違いがありますので、業者との打ち合わせをしっかりしましょう。
TV会議システム
TV会議システムに必須なものは、ディスプレイやカメラ、マイクそしてネット環境です。機器には、ディスプレイの大きさやカメラ、マイクの性能などが費用に大きく関係してきます。
機器費用に工事費用が加算される相場は、小規模になると20万円~80万円、大規模になると100万円~300万円です。
ライブ会場
ライブ会場で使用する映像設備の工事費用は、ライブ会場の規模によって差が出てきます。
ライブ会場で必要な映像設備は、以下の通りです。
- プロジェクター
- スクリーンやLEDビジョン
- 映像スイッチャー
- カメラ
以上のような機器が必要になり、ここに設置費用や設営工事費用が追加されます。また音響設備もここに加算されていきます。
これら映像設備の相場は、小~中規模ライブ会場は300万円から1,000万円、大規模ライブ会場になると基本的には仮設になり、イベント毎に業者が出入りして設置・撤去を行うかたちになります。
まとめ
今回は、映像設備工事の流れと費用感を解説してきました。
映像設備は、設置する場所の規模、設置機器によって費用に大きく差がでてきます。機器選択も複雑であるため、映像設置工事はプロに任せることを推奨いたします。 設置から工事、メンテナンスまで対応してくれる映像設備業者選びをしていきましょう。