店舗やオフィスで使える映像設備とは?

店舗やビジネスシーン、自宅など、さまざまな場所で映像設備が活躍しています。映像をうまく活用することで、人の目を惹きつけることが可能です。では、店舗などで映像設備を取り入れる場合は、どのようなものが必要になるのでしょうか。今回は、映像設備について詳しく紹介します。映像設備の種類を理解し、自分に必要なものを見極めましょう。   

1.映像設備の種類        

映画館、ライブ会場などはもちろん、オフィスや店舗、工場など様々なところで映像設備は設置され利用されています。

オフィスではWEBを使ったミーティングでの利用や株主総会等の映像を放映したり、工場では作業現場のチェックや工場見学に来た方向けに映像を流したり、はたまた店舗であれば滞在時間を飽きさせない楽しい時間の創造に一役を担ったりしています。

それら映像設備ですが、いくつもの種類があります。ここでは特に利用頻度の高い設備であるプロジェクター、ビデオカメラ、スクリーンディスプレイ、モニター、スイッチャーを詳しく紹介します。

2.プロジェクター

プロジェクターとは、スクリーンに映像を投写する機器のことです。壁など平たい場所に向かって光を照射し、映像を映し出します。大きなスクリーンに映像を映せるので、店舗など大人数で同じ画面を見る際に使用するケースが多いです。プロジェクターの投影方式は、大きく分けて3種類あります。

・液晶方式

液晶方式は特殊なダイクロックミラーを利用して、光の三原色である赤色・緑色・青色に分解してから映像を投写する方法です。リーズナブルな価格帯のものが多いので、コストパフォーマンスを重視する方におすすめ。カラーの再現度が高いというメリットがある一方、黒色が少し灰色っぽく表示されるため、暗めの映像を投影するのにはあまり向いていません。また、パネルの寿命が短めなので、プロジェクターの使用頻度が高い方は気をつけましょう。

・DLP方式

DLP方式はマイクロミラー反射型パネル(DMD)という微小なミラーに光を当てて、反射した映像を投写する方法です。DLP方式のプロジェクターは、長時間の連続使用に強いのがメリット。長時間連続使用しても、液晶方式のように本体が熱くなるといった心配はありません。DLP方式のデメリットは、レインボーノイズが見える場合があることです。家庭用のDLPは光の三原色でできたカラーホイールを高速回転させることで、目の残像効果を利用してカラーを見せています。そのため、人によっては映像が動く時にレインボーカラーの残像がちらつくかもしれません。

・LCOS方式

LCOS方式は、映像と投写する仕組みは液晶方式に似ているものの、反射型液晶と呼ばれる特殊なパネルが採用されています。カラーだけでなく黒の表現にも強く、高輝度・高画質な映像を実現するハイエンドモデルです。スペックの高いLCOS方式は、基本的に高価な製品が多い傾向にあります。リーズナブルな価格帯のものはないので、初心者が手を出すのは難しいでしょう。

3.ビデオカメラ

ビデオカメラは、映像と音声を同時に記録できる動画撮影用のカメラです。動画を撮影することに特化しており、初心者でも動いている被写体を綺麗に撮影できる機能性の高いものが多い傾向にあります。撮影した動画は、SDカードなどの記録メディアに保存できるのが一般的。ビデオカメラは大きく分けると、ハンディカメラとアクションカメラの2種類があります。

・ハンディカメラ

ハンディカメラは、備え付けのバンドに手を入れて被写体を撮影できるビデオカメラです。ほとんどのハンディカメラには手ブレ補正機能が搭載されており、遠くの被写体も綺麗に撮影できます。また近年では、4K画質で撮影できるモデルも少なくありません。連続撮影時間も長めで、長時間の撮影に適しています。モニターを確認しながら撮影できるタイプもあり、自撮りにも最適です。しかし、他のカメラと比べると、ハンディカメラはあまり暗所撮影には向いていません。暗い場所で撮影したい場合は、暗い場所でも撮影可能な暗所撮影機能付きのモデルを選びましょう。

・アクションカメラ

アクションカメラは、アウトドアスポーツなど動きの激しいシーンの撮影に特化した小型カメラのことです。手のひらほどの小さいサイズながら、高画質の映像を撮影できるのが魅力。アウトドアシーンで撮影できるように、防塵性や防水性、耐衝撃性などの特徴を備えています。スローモーションなど撮影モードのバリエーションも多く、簡単にクリエイティブな映像を撮影することが可能です。

4.スクリーン

スクリーンとは、プロジェクターの光を投射するためのものです。
ポリ塩化ビニルでできた布状のもので、枠に張って立てたり、天井から吊るしたりして設置します。

今回はスクリーンの縦横比を表すアスペクト比と、色々なスクリーンのタイプについてご紹介します。

アスペクト比

アスペクト比とは、画面の縦横比を「横:縦」で表す比率のことです。
例えば家電量販店でよく耳にするフルHDは1920ピクセル×1080ピクセルで、アスペクト比は16 : 9となります。

このアスペクト比はスクリーンだけではなく、モニターや動画の書き出しなど、映像のあらゆる場面で使用されます。

・16:9

横幅16・高さ9の画面比率です。スクリーンディスプレイのアスペクト比は16:9が主流で、基本的にほとんどの映像コンテンツが16:9の比率で作られています。ワイド比率とも言われており、映像視聴向けの画面です。

・16:10

16:10は、横幅15・高さ10の画面比率です。PCディスプレイに採用されることが多く、主にビジネスシーンで使用されています。

・4:3

4:3は、横幅4・高さ3の画面比率です。アナログテレビなどCRTディスプレイが主流だった時代にスタンダードだったアスペクト比です。

・2.35:1

横幅2.35・高さ1の画面比率です。映画撮影で使用される画面比率で、シネマスコープサイズとも呼ばれています。

スクリーンタイプ

ロールアップ・三脚

簡易的で設置が簡単なのが特徴のスクリーンです。

使用しない時は本体に巻き上げるように収納できるので、省スペースでもあります。

簡易的と言っても投射面は60~120インチ程度まで幅広いラインナップがあるので、数人規模の会議室であればこのタイプでもしっかり視聴できます。

自立

外枠とスタンドを組み立てて自立させるタイプのスタンドです。

イベント会場などでは最もスタンダードで安定感のあるタイプで、サイズも330インチ程度まであります。

設置、撤去には人手と時間が必要です。

吊り下げ式

ホールや学校の体育館など常設に多いのがこのタイプです。

比較的大きいサイズのスクリーンが多く、定期的な使用が想定されています。

バトンと呼ばれる金属のパイプからワイヤーで吊り下げて使用します。

5.モニターディスプレイ

モニターとは、映像や静止画などを映し出すディスプレイ装置のことです。映像編集やグラフィックデザイン、ゲームなど、さまざまな用途で活用されています。形状や液晶パネルの種類などで細かく分類することが可能です。ここからは、一般的に普及している液晶画面に用いられている液晶パネルの種類を紹介します。

・IPSパネル

最も主流だとされている液晶パネルです。視野角が広いのが特徴で、上下左右に178℃程度の広視野角を持っています。見る角度による色や輝度の変化が少ないこともあり、医療現場など正確な色表示が求められる市場で採用されることが多いです。カラーの表現にも優れているので、映像や写真を見るのにおすすめ。ただし、少し映像が白っぽくなるため、黒の表現はあまり得意ではありません。

・VAパネル

IPSパネルとは異なり、コントラストが良く綺麗な黒を表現できる液晶パネルです。コントラスト比が高く、引き締まった黒が表現できるため、暗部表現の多い映像を取り扱う時におすすめ。TNパネルに比べて視野角が少し広めなので、サブモニターやマルチモニターとして使用できるでしょう。応答速度が少し遅めなのがデメリットだといえます。

・TNパネル

TNパネルは消費電力が低く、比較的リーズナブルな価格の液晶パネルです。応答速度が早く、長時間でも快適に映像を見ることが可能です。ただ、視野角が狭いため、見る角度で色が変わるというデメリットもあります。1人で正面からモニターを見る分には問題ありませんが、1つのモニターを複数人で見たい時は他のパネルを選んだ方が良いでしょう。

6.スイッチャー

スイッチャーとは、映像の切り替えに使用する機器のことです。カメラやPCなどで撮影している映像を、ボタン一つで簡単に切り替えられます。テレビの生中継などに使われているものですが、近年では個人のライブ配信でも用いられています。異なる映像を重ね合わせて表示させるピクチャーインピクチャーや特殊なエフェクトが使用できるものなど、便利な機能が搭載されているタイプが多いです。

自分に合う映像設備を整えよう!            

映像設備と一口に言っても、さまざまな種類があります。映像設備を取り揃える場合は、どのような使い方をしたいか明確にしておくことが大切です。例えば、広い場所で大人数が映像を見られるようにしたいなら、プロジェクターが必須です。しかし、1人で映像をチェックするなら、モニターなどで問題ありません。映像を使う環境などを確認し、自分に合った映像設備を整えましょう。

自分のお店やオフィスではどんな映像設備が最適なのか迷ったらAZAまでご相談下さい。