お勧めPCディスプレイモニター
目次
ディスプレイモニターの用途はビジネスから娯楽まで多岐にわたりますが、それぞれに最適なディスプレイを選ぶのにお困りの方も多いのではないでしょうか。形状やパネルの種類、光沢の有無、サイズなど、選ぶべきポイントはさまざまです。そこでこの記事では、ディスプレイモニターの基本的な知識から、オフィス業務・WEBサイト制作・ゲームなど異なる用途におけるおすすめのディスプレイモニターを解説します。
PCディスプレイ(モニター)とは
PC(パーソナルコンピューター)ディスプレイ、またはモニターとは、コンピューターの出力装置の一種です。コンピューターを使用するうえでメインとなる視覚情報を受けとる役割を果たします。ここでは、モニターの仕組みや種類、また近年のモニター事情について見ていきましょう。
#モニターとは映像を出力する装置
ディスプレイモニターは基本的に映像を表示する出力装置で、画像・動画・テキストなどを可視化する役割を果たすものです。最初期のモニターはモノクロなどカラーが限られており解像度も低かったですが、近年では技術の進化によって多彩な色の表示や高い解像度が実現されています。
近年のモニターの主流は液晶ディスプレイ(LCD)で、それ以前のCRT(ブラウン管)に比べて薄く、軽く、省エネルギーな点が特徴です。液晶モニターは液晶パネル内の液晶分子を操作することで、光の透過量を調整し、画像を表示します。この技術により、鮮やかなカラーとシャープな画像の提供が可能となっているのです。
#4Kモニターも登場
さらに近年では、4Kモニターが登場しています。4Kは、画素数が横に3840、縦に2160ある解像度です。全体で829万4400個の画素が敷き詰められており、これまでのフルHD(1920×1080ピクセル)と比べると、画素数が4倍以上となります。4Kモニターは非常に高い解像度を持っており、そのため画像は非常に鮮明で細部までくっきりと見えることから、特に大画面での視聴やプロの映像編集、ゲームなどでその性能を発揮しています。しかし一方で、価格が高めであることや、4K対応の映像ソースとハードウェアが必要となるため、導入の際には注意が必要です。
ディスプレイモニターの種類
それでは、さまざまな製品があるディスプレイモニターにはどのような違いがあるのでしょうか。実はその種類は多岐にわたり、用途や好みに応じて選択が可能です。ここからは、ディスプレイモニターの種類と特徴について解説します。
#形状による分類
まず、ディスプレイそのものの形状に違いがある場合があります。たとえば、主にアスペクト比が16:9の「ワイドタイプ」です。アスペクト比は画面の縦と横の長さの比を表す数値で、たとえば16:9であれば横幅が16に対して縦の長さが9であることを示します。ワイドタイプは近年の主流となっている形状で、映画やゲーム、ビジネス用途など幅広く使用されているものです。
また、それよりも横長の「ウルトラワイドタイプ」も存在します。これはアスペクト比が21:9で、映像編集やゲームなど広い視野が必要となるものなどが活躍分野です。さらに、古いタイプのディスプレイではアスペクト比が4:3の「スクエアタイプ」も存在します。一昔前まで一般的だったこの形状は正方形に近い画面形状が特徴で、一部の専門的な用途やレトロな雰囲気を好むユーザーが使用しています。
#液晶パネルの種類
ディスプレイの区分は、液晶パネルの種類によっても行うことが可能です。主な種類としては「IPSパネル」「TNパネル」「VAパネル」があります。IPS(In-Plane Switching)パネルは広い視野角と鮮明な色彩を持つことが特徴で、画質の均一性や色の再現性に優れているパネルです。とくにグラフィックデザインや写真編集などの専門的な用途に向いています。一方でTN (Twisted Nematic)パネルは応答速度の速さが特徴的です。ゲームや動画鑑賞に適していますが、視野角や色の再現性に物足りなさを感じるかもしれません。また、VA (Vertical Alignment)パネルはコントラストが高く、黒の深さを重視する用途や、映画鑑賞に向いているパネルです。
#光沢の有無
ディスプレイには、光沢のあるものとないものが存在します。これらはどのように使い分けられているのでしょうか。大きな違いは、色彩が鮮明に映るかどうかです。光沢ありの場合、映像や写真が鮮明に美しく映し出されます。そのため、動画編集やグラフィックデザインなど、色の鮮やかさを重視するデザイン性の高い作業に適しているパネルです。しかし、その一方で反射や眩しさが気になる場面もあったり、目が疲れやすかったりといったデメリットもあります。そのような問題を解決するのが光沢なしのパネルです。外光の反射が少ないため、長時間の作業に適しています。とくにテキスト中心の作業であれば色彩の鮮明さは重要視されないため、一般的にビジネス用途には非光沢が好まれています。
#サイズの違い
ディスプレイは製品によってそのサイズが大きく異なります。それでは、それぞれのサイズはどのような用途に適しているのでしょうか。まずは21〜24インチの小中サイズのものです。これはコンパクトで置き場を確保しやすいながらも十分な大きさがあるため、一般的なビジネス用途や家庭での利用に適しています。一方で27〜32インチ程度の中大サイズは、さらにより細かいグラフィックデザインや動画編集、また大画面でのゲームや映画鑑賞などに最適です。それより大きい34インチ以上の超大型サイズは、さらに細かい作業を行う場合や、会議室などで大人数に画面を見せる場合に活用されています。
#その他の違い
そのほか、ディスプレイには製品によって異なる特徴があります。たとえば、スピーカーの有無です。モニターにはスピーカー機能を内蔵している製品があります。デスクトップ型パソコンを使用しているとモニター・キーボード・マウス・スピーカーなどさまざまな入出力機器が必要となるため、机の上が散らかってしまいがちです。そこでスピーカーを内蔵したディスプレイを使用することで、省スペース化することができます。
また、使用できる接続端子によっても違いが見られます。映像の入出力に使用される接続端子にはHDMI・DisplayPort・USB-Cなどの種類があり、用途や接続するデバイスによって選択が必要です。最近では、高速なデータ転送や映像出力が可能なUSB-C接続のモニターも増えています。購入の際には自身の使う接続端子にディスプレイが対応しているかを確認しておくことが重要です。
おすすめしたいPCディスプレイモニター
ディスプレイモニターは使用する目的に応じて選び方が変わります。ここでは、オフィス業務・WEBサイト制作業務・ゲームといったシーンで活用できるディスプレイモニターをご紹介します。
#オフィス業務向けディスプレイ
オフィス業務では、テキストを中心とした作業が多いため、目に優しい非光沢画面と適切なサイズが重要です。たとえば、SHARPの「LL-M241」は23.6インチと作業に十分なサイズを確保しながらも低価格で、スピーカーも内蔵されているコストパフォーマンスの高い製品となっています。
また、IIYAMAの「ProLite XUB2494HSU-B2」もおすすめです。
国内生産にこだわっていて高品質なIIYAMAブランドのこの製品は非光沢IPSパネルを採用しており、オフィス作業に適しています。そのほか、同じくIPSパネルを採用したHPの「EliteDisplay E233」は、IPSの広い視野角だけでなく、画面の向きや高さを上下左右に調整可能なスタンドが特徴で、長時間の作業でも快適です。
また、会議室などで利用できる業務用の大型ディスプレイとしてはPanasonicの「TH-65SQ2HJ」が挙げられます。
4Kに対応した本製品は輝度700cd/m2で、明るい環境でも高い視野性があり、HDMIやUSB-Cなど多様な接続端子を搭載していることが特徴です。
#WEBサイト制作業務向けディスプレイ
WEBサイトの制作業務では、ソースコードとWEB画面を同時に見ながらの作業が一般的なため、ダブルディスプレイやワイド画面の利用が効率的です。そのような作業の場合、たとえばLGの「29WP60G-B」ウルトラワイドで21:9のアスペクト比であるため、複数のウィンドウを開いても作業がしやすいでしょう。
#ゲーム向けディスプレイ
ゲームにおけるディスプレイ選びは、高い応答速度、広い視野角、高い解像度などが求められます。たとえばGreenHouseの「GH-ELCG27WA-BK」は最高リフレッシュレート165Hz、高速応答速度2msという高い反応速度に加えてIGZOパネルを採用することで高精彩な映像を実現しています。
また、大型なものではアイ・オー・データ機器の「GigaCrysta LCD-GCU321HXAB」がゲームにも優れた高性能モニターです。4Kかつ144Hzの高速リフレッシュレートで、ソニーのPS5の最大スペックである4K120Hzに対応してパフォーマンスを最大限に発揮することができます。
各製品の特徴をおさえてディスプレイモニターを選ぼう
ディスプレイモニターはPCを使うために必要となる周辺機器ですが、さまざまな製品があり、その特徴や価格帯も多種多様であるため、初心者には選ぶのが難しい側面もあります。まずは大きさ・形状・パネル・解像度・接続端子など、自身が必要とするスペックを把握したうえで、予算を決めてディスプレイを選ぶようにしましょう。